Fe添加AlNの配向性についての論文がアクセプトされました。

AlFeNの配向性について議論した論文がアクセプトされました。

Title: Wurtzite [11-20]-oriented AlFeN films prepared by RF sputtering

Author: N. Tatemizo, S. Imada, K. Nishio and T. Isshiki

Journal: AIP Advances (Open access)


スパッタ成膜のAlN薄膜は一般的にウルツ鉱構造の[0001](c)軸配向膜が得られます。本研究グループでは、Feを高濃度(Alに対して約20at%)に添加することでウルツ鉱[11-20]配向膜に変化することが分かりました。

ウルツ鉱構造の[11-20]配向の薄膜では、これまで[0001]配向膜で問題とされてきた膜成長方向に沿って存在する極性が存在しません。この理由から、ウルツ鉱の[1-100]や[11-20]配向膜などの無極性基板は、高効率な深紫外のLEDやレーザーなどIII族窒化物を用いた各デバイスのエピタキシャル基板として注目されていましたが、作製の困難さや成膜コストの面で問題が多い材料でした。

本手法ではウルツ鉱[11-20]配向膜を大面積成膜可能かつ、すでに半導体や液晶ディスプレイを大量生産するために適用されているスパッタ法を用いています。さらにガラス基板上にも実現可能であることに加え構成材料(アルミニウム、鉄、窒素)にレアメタルなどを含まないユビキタスな材料であるので、簡便かつ安価に無極性基板を製造可能です。

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